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炭化水素水和物のケージ占有率と解離エンタルピー
更新日: 2020年10月27日
我々のグループの論文が出版されました。
Tanaka, H, Yagasaki, T, Matsumoto, M.
Cage occupancy and dissociation enthalpy of hydrocarbon hydrates.
AIChE J. 2020;e17009.
本研究では、クラスレート水和物の相平衡と解離エンタルピーを調べるために、クラスレート水和物の精緻な統計力学的理論を適用した。メタン,エタン,アセチレン,プロパン水和物の実験的な解離圧力は、私たちが提案した方法で十分に回復した。三相平衡条件に加えて、温度・圧力・組成空間における水/水和物及び水和物/ゲストの二相共存条件を推定した。その結果、相図中のゲスト分子の占有率と二相境界が、その大きさによって敏感に変化することが示された。ホスト分子とゲスト分子の相互作用から生じるエンタルピー成分を、対応する自由エネルギー値の温度依存性から個別に計算した。これにより、氷の融解のような共存相の相転移、特に三相平衡線に沿った相転移を考慮して、安定で準安定な熱力学状態での解離エンタルピーを評価することができる。